嚥下障害の対策には呼気筋トレーニングか有効です

加齢による食欲不振

加齢による嚥下筋の能力低下は身近なリスク

嚥下障害は、様々な環境や原因が考えられますが、特に、何かの病気に付随して起こるだけでなく、孤独・うつ等の社会的・精神的な環境悪化が多い中で、加齢によって嚥下筋の力が低下する事でも、嚥下障害を引き起こすことがわかっています。その結果、誤嚥性肺炎・栄養不良・食べる楽しみの喪失などが生じる、原因の一つと考えられています。

能力回復の有効性

嚥下障害の対策に対する呼気トレーニングの有効性

嚥下機能の重要な要素である舌骨上筋群や咽頭筋群、腹筋群の強化に、呼気筋トレーニングが有効である事に注目が集まっています。通常鍛えずらい舌骨上筋群を刺激して機能回復を目指します。また呼気筋の能力は、誤嚥の際の気道浄化能力(吐き出す力)にも関与するので、誤嚥性肺炎対策の側面でも有効性が考えられます。

呼吸筋トレーニングとは!

呼吸筋トレーニングとは、専用のトレーニング器具を使い、呼吸する際の空気通過抵抗を設定し、強制的な呼気・吸気動作を一定期間行うトレーニングで、通常鍛えずらい呼吸筋を刺激します。とくに呼気筋トレーニングは、舌骨上筋群や咽頭筋群、腹筋群を強化し、嚥下機能の回復に有効です。この様なトレーニング器具が嚥下機能トレーナーです。[一般医療機器]
嚥下トレーナーDofin
摂食嚥下障害の研究者の方からのご意見
嚥下トレーナーDofin
嚥下トレーナーDofin
飲み込みに何らかの不安を抱える方は多いです。 その原因は様々ありますが、加齢もその一つですので、誰でも問題を抱える可能性はあります。飲み込む能力が衰えないよう、または取り戻すことは、大事な事です。また、呼気トレーニングは、腹筋群を始めとする呼気筋を刺激するので、咳嗽力が向上し、気道浄化能力の向上に寄与し、誤嚥した際の防御力向上にも関与しています。そういう意味でも、息を吐く力をつけることは重要な対策となります。その手段の一つとして、ドフィンをお勧めします。
摂食嚥下障害患者に対する呼気筋トレーニングの効果

■10名のパーキンソン病患者に4週間呼気筋トレーニングを実施したところ、8名で嚥下機能の改善を認めた。
Pitts T, et al.: Impact of expiratory muscle strength training on voluntary cough and swallow function in Parkinson disease. Chest 135: 1301-1308, 2009.

■27人の脳卒中嚥下障害患者に4週間呼気筋トレーニングを実施したところ、嚥下筋の活動量、嚥下機能、摂食状況が改善した。
Park JS, Oh DH, Chang MY, et al.: Effects of expiratory muscle strength training on oropharyngeal dysphagia in subacute stroke patients: a randomised controlled trial. J Oral Rehabil 43: 364-372, 2016.

その他にも効果を認める報告が多数あります